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対象および方法
日本剖検輯報より聖路加国際病院における癌で死亡した患者について、1991年から95年までの過去5年間の剖検例449例より、癌の種類別の頻度や多重癌の頻度を調べ、癌に伴う合併症の種類や頻度を分析した。
図1は449例の剖検例について性別、年齢別度数分布の結果を示した。また、図2は同じ449例の剖検例について多重癌の合併頻度を年齢別度数分布によりみたものである。
ただ問題は、あくまでも剖検による所見で生存中の臨床所見とはある程度異質のものであることを念頭に置いた。

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図2 剖険例の年齢別度数分布(含多重癌)

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図3 剖険による癌の種類(449例)

結果
図3は過去5年間の聖路加国際病院における癌の剖検例449人について、癌の種類別の頻度を調査した結果である。頻度の多い順に、胃癌23.2%、肺癌12.7%、肝臓癌12.2%、大腸癌9.8%の順で、なお多重癌の頻度は18.9%であった。
これらの中から比較的頻度の多い癌の合併症を

 

 

 

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